AIで勝てるEAは作れるのか?僕が始めたEA研究の全体像

FXで約430万円負けました。

裁量トレードだけではありません。

市販のEAを買ったこともあります。友人が作ったEAを動かしたこともあります。バックテストで何年も破綻しなかったEAを実際の相場で動かして、結局資金を失ったこともあります。

裁量トレードでは、10万円を79万円まで増やしたあと、ほぼすべてを失いました。

それでも僕は、今もFXをやめていません。

ただ、以前とは少し違うことをしています。

「どうすれば勝てるか」を考えるだけではなく、「そもそも、その売買ルールには本当に優位性があるのか」をEAを使って検証しています。

ダウ理論。

フィボナッチ。

エリオット波動。

グランビルの法則。

ローソク足。

モメンタム。

トレンドフォロー。

相場環境による戦略の切り替え。

そして、ランダムな売買。

「相場ではこうすれば勝てる」と言われているものや、自分自身が疑問に思ったことをコードにして、実際の過去相場で試してみる。

うまくいけば、その理由を調べる。

ダメなら、なぜダメだったのかを調べる。

そして次の仮説を試す。

そんなことを繰り返しています。

この記事は、ZerokaLifeで続けている**「EA研究シリーズ」の親記事**です。

これまで何をやってきたのか。

何を目的に検証しているのか。

そして、これから何を公開していくのか。

ここにまとめていきます。

EA研究シリーズについて

このシリーズでは、成功したEAだけを紹介するつもりはありません。

バックテストで勝てなかったEA、途中で捨てたロジック、実装上の失敗、フォワードテストで結果が出なかったEAも含めて記録します。

研究が進むたびに、この記事も更新していきます。


目次

そもそも、なぜEAを作ろうと思ったのか

僕が初めてEAに興味を持ったのは、今からかなり前です。

当時の僕がEAに抱いた印象は、ものすごく単純でした。

「24時間、自動で金を稼いでくれるマシンじゃん」

仕事をしていても、寝ていても、プログラムが勝手にトレードしてくれる。

そんなものが作れたら最高だと思いました。

EAプログラミングの分厚い本を買って、MQL4を自分で書こうとしたこともあります。

ところが、実際にやってみると全然簡単ではありません。

プログラムそのものも分からないことだらけでしたが、特に難しかったのが、

「いつエントリーして、いつ決済するのか」

という自分の考えをコードにすることでした。

結局、そこで一度EA開発を諦めました。

その後は市販EAを買ったり、友人が作ったEAを使ったりしました。

中にはナンピン・マーチン型のEAもありました。

資金が増える時期もありました。

数年間のバックテストで破綻しなかったEAを見つけて、

「これならいけるんじゃないか」

と思ったこともあります。

でも、実際の相場では破綻しました。

今振り返ると、この頃の僕にとってEAはまだ、

「自分の仮説を検証するもの」ではなく、「自動でお金を増やしてくれるもの」

だったのだと思います。


友人のEAをきっかけに、バックテストができるようになった

その後、友人が作ったEAを動かすようになりました。

友人同士で実際に稼働させて結果を報告しながら、改善していくようなこともしていました。

ただ、そのEAも何度も資金を増やしては破綻しました。

僕自身も、

「なぜこのEAは破綻するんだろう?」

と考えるようになります。

そこで調べ始めたのがバックテストでした。

最初はM1で動かしていましたが、時間足を変えたり、過去数年間のデータで検証したりするうちに、自分でもMT4を使ってバックテストできるようになりました。

この経験が、後のEA研究につながっています。

EAのコードさえ作れれば、自分で検証することはできる。

以前EA開発に挑戦したときには持っていなかったものを、一つ手に入れていました。


裁量で勝てていたロジックをEAにすればいいと思った

ちょうどその頃、僕は裁量トレードでも資金を増やせていました。

エリオット波動やダウ理論などを使ってゴールドをトレードし、実際に資金が増えていました。

そこで思いました。

「今やっているトレードをEAにできれば、これも勝てるんじゃないか?」

昔は自分でMQL4を書けずに挫折しました。

でも、今はChatGPTがあります。

自分がやっているトレードを言葉で説明して、MQL4のコードを書いてもらいました。

生成されたコードをMT4に入れる。

コンパイルする。

バックテストを実行する。

すると、

普通に動きました。

昔、自分では作れなかったEAが動いている。

ロジックを変えたければ、変更したい内容をChatGPTに伝えればコードを修正してくれる。

このとき、

「これ、普通にEA作れるじゃん」

と思いました。

僕にとってAIがもたらした一番大きな変化は、AIが「勝てる方法」を教えてくれることではありませんでした。

自分の頭の中にある仮説を、実際にバックテストできるところまで持っていけるようになったことです。


最初に作ったのは、自分の裁量トレードを再現するEA

最初にEA化しようとしたのは、当時自分が裁量で使っていた考え方です。

主に使っていたのは、

エリオット波動、ダウ理論、フィボナッチ、グランビルの法則。

チャートの波を見てトレンドを判断し、押し目や戻りを狙う。

自分では普段からやっていたことなので、それをChatGPTに説明してコードにしてもらいました。

ところが、ここで大きな問題が起きました。

人間なら認識できる「波」を、機械がうまく認識してくれない。

僕がチャートを見れば、

「ここからここまでが一つの波」

「ここが押し安値」

「ここから次の波を狙いたい」

と判断できます。

ところがEAには、それが分かりません。

機械に判断させるためには、

何本前まで見るのか。

何を高値・安値とするのか。

どれくらい動けば一つの波なのか。

押し目をどう定義するのか。

すべてルールにする必要があります。

人間が感覚的に認識しているものを、数値に変換しなければならない。

ここにはかなり苦戦しました。

ChatGPTと何度もやり取りして条件を変え、最終的にはある程度意図したように波を認識するところまで作ることができました。

そして、ようやくバックテストです。

僕としては、

「自分が実際に勝っているロジックなんだから、ある程度は増えるだろう」

と思っていました。

ところが結果は、

全然増えませんでした。


資金管理や利確方法を変えても、思ったようにはならなかった

そこから色々試しました。

資金管理を変える。

利確条件を変える。

エントリー条件を調整する。

時間足を変える。

4時間足まで条件を厳しくすると、勝率自体は良さそうに見えることもありました。

でも今度は、

エントリー回数が少なすぎる。

僕は当時、とにかく早く稼ぎたいと思っていました。

PFはいくつ必要か。

最大ドローダウンをどこまで許容するか。

何回取引すれば統計的に信用できるのか。

そんな明確な評価基準を最初から持っていたわけではありません。

極端に言えば、

「稼げればそれでいい」

くらいに考えていました。

だから、勝率が良くてもほとんどトレードしないEAでは満足できない。

かといってエントリーを増やそうとすると、今度は成績が悪くなる。

思っていたより、ずっと難しいものでした。


「裁量をEAにすれば勝てる」という考えを一度捨てた

最初は、

「EAが自分の裁量を完全に再現できていないから勝てないんだ」

と感じていました。

人間なら認識できる波を、機械は同じようには認識できない。

そこには限界がある。

だったら、

機械が認識しやすい条件の中に、優位性のあるロジックがあるんじゃないか。

そう考えるようになりました。

ここから、僕のEA開発は少しずつ変わっていきます。

自分の裁量トレードを再現するEAを作る

のではなく、

機械的に判定できる条件の中から、優位性を探す。

現在につながるEA研究の始まりです。


正直、最初は「AIなら聖杯を見つけられる」と思っていた

そして、この頃の僕はAIにかなり期待していました。

これだけ大量のコードを書けて、条件も次々変更できる。

人間では試しきれないような組み合わせも試せる。

だったら、

「AIなら、人間が見つけられなかった聖杯みたいなものを見つけてくれるんじゃないか」

と思っていました。

しかし、実際に検証を始めると、そんなに簡単な話ではありませんでした。

ある期間では利益が出るのに、別の期間ではマイナスになる。

条件を厳しくすると成績は良くなるけれど、ほとんどエントリーしなくなる。

取引回数を増やそうとすると成績が悪化する。

リスクを小さくすると、一度大きくマイナスになった資金がなかなかプラスまで戻らない。

バックテストでは良かったのに、実際の相場で動かすと思ったような結果にならない。

一つ直すと、別の問題が出てくる。

そんなことの繰り返しでした。

AIは何でも答えてくれます。

コードも大量に書いてくれます。

でも、

「このロジックなら未来の相場でも勝てる」

という答えをAIが知っているわけではありませんでした。


そもそも相場に「優位性」なんてあるのか?

そんな研究をしている中で、YouTubeである話を見ました。

「FX相場なんてランダムウォークなんだから、どう動くかなんて分からない」

という内容です。

これを見て疑問に思いました。

「だったら、そもそも相場に優位性なんてないのか?」

大きな経済指標や金融政策など、明確なファンダメンタルズ要因が起きるまでは、価格なんて適当に動いているだけなのか。

もし本当にそうなら、

エリオット波動も、

ダウ理論も、

ローソク足も、

テクニカル分析そのものも、

僕が見ている規則性は、後からそう見えているだけなのかもしれない。

そこで、

「じゃあ、本当にランダムに売買したらどうなるんだろう?」

と思いました。

そしてRandom WalkのEAを作り、実際にバックテストしてみることにしました。

この結果については、別の記事で詳しく検証します。


「勝てるEAを作る」から「何に優位性があるのか調べる」へ

ここから研究対象はどんどん広がっていきました。

Random Walk。

ダウ理論とフィボナッチ。

ローソク足パターン。

モメンタム。

複数の戦略を組み合わせる方法。

相場環境によって戦略を切り替える方法。

既存のロジックにこだわらず、条件そのものから優位性を探す方法。

バックテストだけではなく、実際の相場で動かすフォワードテスト。

資金を増やすことだけではなく、破綻する確率まで含めた資金シミュレーション。

最初に作ったEAから考えると、かなり遠いところまで来ました。

でも、やっていることの根本は同じです。

「本当にそうなのか?」と思ったことを、コードにして試す。

これです。


EAを「自動金稼ぎマシン」ではなく「実験装置」として見るようになった

昔の僕にとって、

EA=24時間自動で金を稼いでくれるマシン

でした。

だから、バックテストで資金が増えていると、

「勝てるEAができた」

と思ってしまう。

でも、今は少し考え方が変わりました。

現在の僕にとってEAは、

「自分の仮説に本当に優位性があるのかを調べるための実験装置」

に近いものになっています。

たとえば、

「押し目を買えば勝ちやすい」

と思ったとします。

裁量なら、うまくいったチャートを何枚か見つけて「やっぱり押し目買いは有効だ」と思うこともできます。

でもEAなら、その条件を固定して何年分もの相場で何百回、何千回と繰り返せます。

そこで勝てなければ、

少なくとも、自分が定義した条件では優位性を確認できなかった。

そう判断できます。

もちろんバックテストで勝ったからといって、未来でも勝てるとは限りません。

僕自身、それで何度も失敗しています。

だからこそ、

バックテスト → 条件を変えた検証 → 別期間での確認 → フォワードテスト

と、少しずつ確認する範囲を広げています。


研究して分かったのは「勝てた」だけでは足りないということ

EA研究を始めた当初は、バックテストの残高グラフが右肩上がりなら、それだけでかなり嬉しかったです。

でも研究を続けると、それだけでは全然足りないことが分かってきました。

勝率はどうなのか。

平均利益と平均損失はどうなのか。

PFはどうなのか。

最大ドローダウンはどのくらいなのか。

取引回数は十分なのか。

特定の数年間だけ勝っているのではないか。

パラメータを調整しすぎて、その過去相場だけに適合していないか。

実際の相場でも同じように動くのか。

そして、資金を大きく増やそうとしたとき、どのくらいの確率で破綻するのか。

見るものがどんどん増えていきました。

「利益が出たEA」と「優位性があるEA」は同じではない。

今はそう考えています。

EAをどう評価するようになったのかについては、次の記事で詳しくまとめます。


それでも、まだ勝てるEAが完成したわけではない

ここは誤解されたくないところです。

ここまで書くと、

「色々研究して、ついに勝てるEAを見つけたんだな」

と思われるかもしれません。

でも、そうではありません。

バックテスト上で面白い結果が出たものはあります。

複数の年代でプラスになったロジックもあります。

現在もフォワードテストを続けています。

それでも、

「このEAなら未来も勝てる」

と断言できる段階ではありません。

むしろ今も、

「バックテストでは良かったのに、なんでフォワードでは結果が出ないんだ?」

と思うことがあります。

さらに、AIに修正を任せながら何度もロジックを変更していると、

「最初に自分が考えたEAとは、もう別物になっていないか?」

と思うこともあります。

AIが出した結果を信用しすぎていないか。

過剰最適化していないか。

自分自身が、現在のロジックをちゃんと理解できているのか。

疑問はまだ大量にあります。


だから、成功するまで待たずに全部記録する

EA研究の記事を書くなら、

「最終的に勝てるEAが完成してから、その過程をまとめる」

という方法もあると思います。

でもZerokaLifeでは、そうしません。

途中から公開します。

勝てなかったEAも残します。

ボツにしたロジックも残します。

バックテストで期待した結果が出なかったものも残します。

フォワードテストで負けたら、それも残します。

検証方法そのものに間違いが見つかったら、それも書きます。

なぜなら、

失敗した結果もデータだからです。

最終的に勝てるEAにたどり着くのか。

それとも、

「個人がAIを使って研究しても、安定して勝てるEAなんて簡単には作れなかった」

という結論になるのか。

今の僕にも分かりません。

だからこそ、途中経過から残してみようと思っています。


ZerokaLife EA研究シリーズ

このシリーズでは、これまで実際に作ってきたEAを、研究した順番に公開していきます。

現時点では、主に以下の研究を記事化する予定です。

#00 FXで430万円負けた。それでも僕はまだ勝てていない
僕がなぜEA研究を始めることになったのか。その前に繰り返してきた失敗について。

#01 AIで勝てるEAは作れるのか?僕が始めたEA研究の全体像
この記事です。

#02 EAは何をもって「勝てる」と判断するのか?
勝率、PF、DD、期待値、取引回数、バックテスト、フォワードテストなど、研究で使う評価基準を整理します。

#03 相場はランダムなのか?Random Walk EAで検証する
「相場なんてランダムウォーク」という話に疑問を持ったことから始めた実験です。

#04 ダウ理論+フィボナッチをEA化したら勝てるのか
裁量でも使ってきたテクニカル分析を、機械的な条件にして検証します。

#05 ローソク足パターンに優位性はあるのか
CandlestickPattern EAで検証します。

#06 勢いのある相場だけ狙えば勝てるのか
Momentum EAの検証です。

#07 複数の戦略を組み合わせればEAは強くなるのか
MultiStrategyの開発・検証です。

#08 相場環境によって戦略を切り替えれば勝てるのか
MultiRegimeの検証です。

その後も、フォワードテスト、別のトレード手法のEA化、Seed探索、複数ロジックの組み合わせ、資金シミュレーション、破綻率の検証などへ続いていきます。

研究が進んだものから記事を追加し、このページから各検証結果へアクセスできるようにしていきます。


AIで勝てるEAは作れるのか?

僕は最初、

「AIなら聖杯を見つけてくれるんじゃないか」

と思っていました。

今は、そんなに単純ではないことが分かっています。

AIはコードを書いてくれます。

大量の条件を試すこともできます。

人間だけでは面倒で試さなかった仮説も、かなり短時間でEAにできます。

でも、

「未来でも勝てるロジックはこれです」

とは教えてくれません。

結局、

仮説を立てる。

条件を固定する。

実験する。

数字を見る。

比較する。

失敗した理由を考える。

そして、また試す。

その繰り返しです。

ただ、昔の僕にはできなかったことが、AIによってできるようになったのも事実です。

だから、この研究を続けてみます。

AIを使えば、本当に優位性のあるEAを見つけることはできるのか。

そして、

FXで約430万円負けた人間が、感覚ではなくデータからやり直したらどうなるのか。

まだ答えは分かりません。

分からないから、実際に試して記録していきます。

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この記事を書いた人

会社員SEとして働きながら、お金・仕事・健康・暮らしをテーマに、自分で試したことを記録しています。
筋トレ、健康管理、AI、FX・資産形成など、興味を持ったことは実際に試し、できる限り数字で検証。成功したことだけでなく、失敗したことやうまくいかなかった結果も公開します。
「人生を、試して、測って、良くしていく。」がZerokaLifeのテーマです。

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