2020年、私はモンブランの万年筆「マイスターシュテュック ル・グラン 146」を購入しました。
当時の記事には、
「人生最高の買い物をしたと思っています!」
と書いています。
購入価格は約6万円。
万年筆として考えれば、決して安い買い物ではありません。
それから約6年。
2026年現在も、このモンブラン146を大切に持っています。
ただし、正直に言います。
ほとんど使わなくなりました。
故障したからでも、気に入らなくなったからでもありません。
仕事がほぼPCで完結するようになり、そもそも紙に文字を書く機会がほとんどなくなってしまったからです。
では、約6万円を払ったのは無駄だったのでしょうか?
6年使った現在の評価は、
10点満点で7点。
そして、
「今持っていなかったら、もう一度買う?」
と聞かれたら、
私はたぶん、もう一度買います。
今回は購入直後の感想だけではなく、約6年間所有したから分かったことも含めて、モンブラン146をレビューします。
私が購入したモンブラン146
私が購入したのは、モンブランの代表的な筆記具シリーズ「マイスターシュテュック」のル・グラン146です。
購入したモデルはピストン吸入式。
ペン先はEF(極細)を選びました。
当時の購入価格は約6万円でした。
私が146を選んだ理由は、149よりも自分の手に馴染みそうだったからです。
149の太い軸にも惹かれましたが、実際に持った感覚から146を選択しました。
そして、インクカートリッジではなく、自分でインクを吸入して使うことにも魅力を感じていました。
インクを入れる。
ペン先を拭く。
そして文字を書く。
効率だけで考えれば面倒です。
でも、その面倒な時間まで含めて万年筆を使う楽しさだと思っています。
購入直後に感じたモンブラン146の良かったところ
購入した2020年当時、特に気に入っていたのは次の3点でした。
- 滑らかな書き心地
- 手に馴染むサイズと重量感
- シンプルで上品なデザイン
6年経った現在でも、この評価はほとんど変わっていません。
滑らかな書き心地
購入したとき、最も感動したのが書き心地でした。
私が選んだのはEF(極細)です。
手帳などの比較的小さなスペースに日本語を書くことを考えて、この太さを選びました。
実際に書いてみると、滑らかにペンが走ります。
ボールペンとはまた違う、万年筆ならではの感覚があります。
そして6年経った現在でも、書き味そのものに不満はありません。
146のサイズ感がちょうどよかった
購入時には149とも迷いました。
それでも146を選んだのは、実際に持ったときのサイズ感が自分には合っていたからです。
キャップを外して使うこともできますし、キャップを後ろに付けて重量感を変えて使うこともできます。
「大きすぎず、小さすぎない」。
私にとっては、このバランスが非常に良かったです。
6年経っても好きなデザイン
黒を基調とした本体に金属パーツ、そしてキャップトップの白いエンブレム。
購入当時、
「シンプルで主張しすぎないところがいい」
と感じていました。
この感覚も6年経って変わりませんでした。
流行を追ったデザインではないので、時間が経っても古く感じにくい。
これは長く所有する物として大きな魅力だと思います。
6年間で故障・修理は一度もなかった
長期間所有して分かったこともあります。
2020年に購入してから約6年間、
故障・修理は一度もありません。
もちろん、毎日ハードに使い続けた6年間ではありません。
その点は注意が必要です。
自分で行ったメンテナンスとしては、インク交換などに合わせて4回ほど手入れをしています。
それ以外に大きなトラブルはありませんでした。
現在も大切に保管しています。
最大のデメリット|使う機会がなくなった
6年後のレビューで最も大きなデメリットを挙げるなら、万年筆自体の問題ではありません。
私の生活から「紙に書く」という行為がほとんどなくなったことです。
私はIT関係の仕事をしています。
仕事は基本的にPCです。
資料もデジタル。
コミュニケーションもデジタル。
以前以上に紙を使わなくなりました。
当然、万年筆を仕事で使う場面もほとんどありません。
2020年に購入したときは、
「ビジネスシーンでも使える」
ことを魅力の一つとして考えていました。
しかし6年後。
私自身のビジネスシーンから、万年筆を使う機会そのものがなくなってしまいました。
これは購入当時には想像していなかった変化です。
使用頻度だけで考えれば「コスパがいい」とは言えない
約6万円。
そして現在はほとんど使っていない。
これだけを見ると、
「それって無駄な買い物だったのでは?」
と思う人もいるでしょう。
使用回数だけでコストパフォーマンスを計算するなら、私も「コスパが良かった」とは言えません。
特に現在の私のように、
仕事はほぼPC、プライベートでも紙に文字を書く機会が少ない
という人には、高級万年筆を購入しても活躍する場面はかなり限定されると思います。
逆に、
手帳を書く。
日記を書く。
仕事で紙を使う。
手書きでアイデアを整理する。
手紙を書く。
こうした習慣がある人なら、私よりはるかに有意義に使えるはずです。
だから、
「高級万年筆を買えば生活が変わる」
とは思いません。
紙に書く習慣がある人ほど、その価値を感じやすい道具だと思います。
それでも満足度は7点
6年間所有した現在の満足度を10点満点で評価すると、
7点です。
減点した最大の理由は、やはり使用頻度。
モンブラン146自体に大きな不満があるわけではありません。
むしろ、
自分の生活の方が変わってしまった
という表現の方が正確です。
もし現在も毎日のように手帳やノートを使う生活をしていたら、もっと高い評価になっていたと思います。
「今持っていなかったら、もう一度買う?」
ここまで考えて、最後に自分自身へ質問してみました。
2026年の今、モンブラン146を持っていなかったら買うか?
答えは、
たぶん、また買います。
合理的に考えると不思議です。
今の私は万年筆をほとんど使いません。
それなのに、なぜ約6万円もする万年筆をまた買うのでしょうか。
考えてみると、私にとってモンブラン146は、
「文字を書くためだけの道具」ではなくなっていた
からだと思います。
「大人になった」と感じさせてくれた物だった
購入したとき、私は少し大人になったような気がしました。
高価なブランド品を持っているから偉い、という意味ではありません。
自分で働いて得たお金で、自分が本当に良いと思った物を買い、それを長く大切に使う。
そういう買い物ができたことが嬉しかったのだと思います。
6年経った今でも売らずに持っています。
使用頻度は減りました。
それでも、たまに手に取ると、
「やっぱりいいな」
と思います。
物の価値は、
「何回使ったか」だけでは測れない
のかもしれません。
149も欲しい。でも6年間買っていない
購入当時の記事の最後には、
「149も欲しい」
と書いていました。
そして6年後。
実は、
今でも欲しいです。
146とは違う太い軸や存在感には、今でも興味があります。
でも買っていません。
理由は単純です。
146ですら使う機会が少ないからです。
146に不満があって149が欲しいわけではありません。
むしろ146には満足しています。
だからこそ、
「もう一本高級万年筆を買って、本当に使うのか?」
と考えると購入には至りません。
欲しいものを全部買うのではなく、
今持っている146を大切にする。
現在はその方が自分には合っていると思っています。
2020年の「一生もの」という評価は変わった?
購入当時、私はモンブラン146を、
「生涯使える万年筆」
として購入しました。
6年では「一生ものだった」と証明するにはまだ短すぎます。
それでも最初の6年間について言えば、
故障・修理なし。
今でも気に入っている。
今でも大切に保管している。
今持っていなければ、もう一度買いたいと思う。
という結果になりました。
少なくとも、
「高かったけれど買ったことを後悔している物」
にはなりませんでした。
むしろ使用頻度が下がっても手放そうと思わないこと自体が、この万年筆に対する自分の評価なのだと思います。
モンブラン146がおすすめなのはこんな人
6年間所有してきた経験から考えると、特に相性がいいのは、
日常的に手書きをする人だと思います。
手帳、ノート、日記、仕事などで日常的にペンを使う人なら、私以上に146を楽しめるはずです。
また、
良い物を買って、手入れしながら長く使いたい人
にも向いていると思います。
一方、
「高級万年筆を買えば仕事ができる人に見える」
「とりあえず有名だから欲しい」
という理由だけなら、一度考えた方がいいかもしれません。
今は安価でも非常に書きやすい筆記具がたくさんあります。
純粋な筆記性能だけを目的に約6万円以上を払う必要があるかと言われれば、人によって答えは大きく違うでしょう。
まとめ|使わなくなっても、買ったことは後悔していない
2020年に購入したモンブラン146。
約6年後の2026年に改めて評価すると、
満足度は10点満点で7点。
故障・修理はありません。
手入れはインク交換などを含めて4回ほど。
そして現在は、仕事がほぼPCになったことで使用頻度はかなり減りました。
使用頻度だけを考えるなら、決してコストパフォーマンスの良い買い物とは言えません。
それでも、
買ったことを後悔していません。
今持っていなければ、おそらくもう一度146を買います。
良い物を買う。
手入れする。
長く持つ。
そして何年経っても、
「買ってよかった」
と思える。
効率やコストパフォーマンスだけでは測れない価値が、物にはあるのだと思います。
2020年の私は、
「どうせ買うなら一生ものを長く使いたい」
と書いていました。
6年経った今でも、その考えは変わっていません。
この146が本当に「一生もの」になるのか。
これからも使いながら、確かめていこうと思います。

- 【ペン先】14金プラチナ装飾ペン先 ペン先:EF(極細)
- 【機構】ピストン吸入式
- 【サイズ】長さ:約146mm(収納時)/約156mm(筆記時)
- 【重さ】約26g



